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触覚若手の会 講演会 触覚技術の応用とその事例 @ 豊田中央研究所 東京キャンパス

 12月1日に豊田中央研究所にて,触覚若手の会幹事団の宇治土公先生,田辺先生,中村先生をお招きして,触覚技術の応用とその事例という題目で講演会を開催しました. 宇治土公先生は,視覚を用いた触錯覚を題材に「クロスモーダル知覚による擬似触覚提示」というタイトルで講演していただきました. 本講演では, Pseudo Haptics(視覚における触知覚)を用いた研究 ( https://ujitoko.github.io/project/pseudo-haptics_on_touchscreen/ ) タブレット用のペンの書き心地を視覚と振動刺激によって変える研究( https://ujitoko.github.io/project/pseudo-roughness/ ) に加え,基本的なクロスモーダル知覚による擬似触覚提示を紹介していただきました. 田辺先生は,触覚刺激を用いた牽引力錯覚を題材に「牽引力錯覚を利用したインターフェースの人間工学研究」というタイトルで講演していただきました.牽引力錯覚は,指先に特定の振動刺激を与えると,特定の進行方向進んでしまう錯覚です. 本講演では, 牽引力錯覚を用いた並進力・回転力提示デバイス( https://staff.aist.go.jp/t-tanabe/research/index.html ) 盲目の方のための白杖デバイス を紹介していただきました.現地会場で牽引力錯覚のデモ体験をした人はほ牽引力錯覚を知覚していました. 中村先生は,主にハンガー反射を題材に「触力覚による教示インターフェースの開発と応用」というタイトルで講演していただきました.ハンガー反射とは,頭に特定の圧刺激を提示すると不随意運動の身体の回転運動が生じる錯覚です. 本講演では, 手首や腰でのハンガー反射に関する研究( https://sites.google.com/view/t-nakamura/projects/wristhanger ) ゴルフスイングを矯正してくれるシステム( https://sites.google.com/view/t-nakamura/projects/actuated-club ) を紹介していただきました.ハンガー反射も強力な触錯覚です.現地会場では,多くの人がハンガー反射による不随

触覚若手の会 第14回集会 World Haptics Conference 2021勉強会@オンライン会議

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Updates ・2021年10月4日(月):事後報告公開 ・2021年9月27日(月):プログラム修正 ・ 2021年9月01日(水):プログラム公開 ・2021年7月30日(金):ウェブページ公開 事後報告 2021年9月29日(水)、オンライン会議(Zoomを使用)にて19名が集まり,World Haptics Conference2021勉強会を実施しました.本勉強会は下記の「World Haptics Conference2021勉強会とは」にあるように,国際学会で採択された最新の研究や論文の評価方法を学ぶために,参加者がWorld Haptics Conference2021の論文紹介や査読者として論文を評価するプロセスを体験しました. 論文紹介 計測・心理・デバイスの3つのセッションにおいて、それぞれ参加者が1件の発表を行いました。発表は,自己紹介1分,論文紹介7分,質疑3分,入れ替え1分の12分構成としました.質疑はGoogleDocに各自記入し,座長が代読する方式で進めました. 疑似査読者会議 計測・心理・デバイスの3つのセッションごとに、参加者がブレークアウトルームに分かれ、各論文に対する評価を行う疑似査読者会議を実施しました。 疑似査読者会議では,論文の評価ポイントとして,World Haptics Conferenceで用いられる項目をベースにして議論が行われました。筆者が参加した計測グループでは、その中でも「新規性」「再現性」「妥当性・有用性」の3項目について5点満点で採点し、採点後に全員で採点の妥当性を議論しました。計測グループの論文はWorld Haptics Conferenceにおける受賞論文が多く高いレベルの戦いとなりました。新規性・再現性は文句をつけづらい論文が多く、最後は有用性の観点における差でベストペーパーが決まることとなりました。 結果発表 疑似査読者会議の結果は以下のようになりました. 「計測」グループ 論文名:How to Measure the Area of Real Contact of Skin on Glass 紹介者:青木吾郎 「心理」グループ 論文名:Perceived Hardness of Virtual Surface: A Function of Stiffness, Damping, and

触覚若手の会 第13回集会 触覚研究ドリームマッチ@オンライン会議

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  Updates ・2021年6月16日(水):事後報告公開 ・2021年6月05日(土):プログラム公開 ・2021年5月12日(水):参加登録の終了・事前準備の締切延長 ・2021年4月12日(月):ウェブページ公開 事後報告 2021年6月11日(金),オンライン会議(Zoomを使用)にて,19人の若手触覚研究者が集まり,触覚研究ドリームマッチを実施しました.本イベントは,下記の「触覚研究ドリームマッチ」にあるように,会員間の交流を主眼とした研究テーマ発案イベントです.普段交流の少ない会員と協力して,さまざまなテーマを発案しました. 事前に,自身の所属や研究,最近の趣味や議論したいことを自己紹介スライドを作成していたきました(下図参照).その自己紹介スライドを元に,参加者が議論したいことや人をアンケートを用いて回答していただきました.これらの情報を用いて,幹事団側でグルーピングを実施しました.今回使用した自己紹介スライドのテンプレートは,産総研の田辺さんが作成してくださいました. セッション① セッション①では,共通テーマであるコロナ禍での触覚研究について議論してもらいました. グループA: コロナで起きる困りごと(触覚研究編) グループB: 自宅ロウリュウスーツ グループC: ご家庭触覚デバイス(リモート学会での議論 & オンライン実験に) グループD: 疲れさせて達成感を提示する触覚提示 セッション② セッション②では,予め参加者が興味のあるテーマで議論をしてもらいました. グループA(プロダクト応用): 触覚技術のキラーアプリ探索 グループB(インスタ映えの研究+知覚実験): 触覚的インスタ映えとは? グループC(感情研究): 触覚提示範囲と文脈による情動への影響 グループD(SF+未来のインターフェース):  歩きスマホしながらでも安全に歩けるインターフェース・ホロデッキの実現 セッション③ セッション③では,各グループでフリートークをしてもらい,テーマを発案してもらいました. グループA: 企業で使ってもらえる・マネタイズできるハプティクス グループB: 寝具型眠気誘発デバイス グループC: 触覚的不快感を減らす触覚ホワイトノイズ グループD: 触覚的にリフレッシュするモノ ベストアイディア賞 最後に,参加者の方からアンケートを実施し,ベス