触覚若手の会 第5回集会 EuroHaptics2018勉強会 in VRSJ2018

触覚若手の会第5回集会 Euro Haptics 2018勉強会は終了しました!
次回もよろしく願いします!!


Updates
・2018年09月19日(水):事後報告を追加
・2018年09月18日(火):諸情報を更新
・2018年09月16日(日):懇親会の時間を変更しました(18:30-20:30)
・2018年08月27日(月):プログラム公開
・2018年08月02日(木):参加登録締切,会場追加
・2018年07月08日(日):参加登録受付開始
・2018年07月06日(金):ウェブページ公開

事後報告

2018年9月18日(火),東北大学東北大学青葉山新キャンパスレアメタル総合棟の会議室にて14名の若手触覚研究者でEuroHaptics 2018勉強会を行いました.今回勉強会は二回目でしたが,前回から引き続いて参加いただいた方は全体の半分以下で,新しい人との交流を深めれられたと思います.

論文紹介 一人一本の論文を読んできて5分間で研究概要を発表してもらいました.前回の序盤は緊張感のある雰囲気でしたが,今回は発表中や質疑応答で笑い声が聞こえることもあり,友好的な雰囲気での論文紹介となりました.特筆すべき事として,今回は高校生の方の参加があり,論文紹介で積極的に質問もされており,この会の目的が果たせているような実感をもてました.

論文カテゴリ分け 「研究のトレンドを掴んでみよう」「学会運営でいうところのプログラムチェア(発表の順番を決めたりする人)の仕事を体験してみよう」というのがオーガナイザ側の狙いでした.前回のHaptics Symposiumと比較して,今回のEuroHapticsでは比較的ウェアラブル技術を始めとした工学的に価値があるであろう論文や,基礎的な心理実験結果を報告した論文が多かったかなという印象を受けました.

疑似査読者会議 前回と同様で「査読者側にたって論文採録のプロセスを体験してみよう」というのがオーガナイザ側の狙いでした.5名で1グループを作り,読んできてもらった論文から1本の採択論文を決める(採択率20%)作業を行ってもらいました.今回読んできてもらった論文はEuroHaptics 2018で口頭発表採択された論文でしたので,そこからさらに厳選するという作業です.自分の読んできた論文が採択されるように頑張ってもらいました.
しかし,参加者の性格なのか,今回は自分の読んだ論文の良さを主張するというよりは,自ら自分の論文のここはいただけない,ここが不十分だと感じた,という意見が多数聞こえたのが印象的でした.そういった点で,実際の査読者会議でも集まった査読者の性格によって会議の雰囲気が異なったりするのかなということが気になりました(できれば自分の研究は和気あいあいとした雰囲気で評価していただきたいですね!).
一旦,ネガティブな意見が出きったあとは,実はこんな側面からみるとこの論文は非常に価値があるのかもしれない,等の意見も聞こえてきたので,論文の良い点,悪い点を議論する良いきっかけになったと思います.実際に採択論文を決めたあとに不採択とした論文の良さが見えてきたりもしたので,実際の査読者会議でも終了後に「あーしとけば良かった」的なこともあったりすのかなと言うことが気になりました.

査読結果発表 各グループの代表者が採択とした論文とその採択理由,不採択とした論文とその不採択理由をプレゼンしてもらいました.これを通じて,どのような論文の書き方が価値を見出しやすいか,価値を見出しにくいかをまとめてもらいました.


蜂須的感想 私的にいくつか印象に残ったことを挙げさせていただきます.
『スキのない論理構成で書かれた論文 vs (あえて)少しスキを見せることでインパクトを強める論文』 前者は査読者に不採択理由を見つけ出させないガチガチの論理構成で書かれた論文です.この手の論文は当然査読者としても落としにくいのですが,あまりガチガチに論理を固めすぎると,逆に研究の自由度(?)が減り,真新しさにかけて,インパクトが乏しくなるような印象を受けるといった意見がありました.逆に後者は不採択とする理由はいくつか見いだせるが,それを補う新しい発見や興味深い知見が魅力的な論文です.せっかく全世界からたくさんの人が集まる学会なので,「あー,予想通りの結論だったな」と思われる研究よりも「え,そんな結果になったのか」と聴衆の印象に残るような論文をできるだけ採択したい,と査読者も考えるのかなと感じました.もちろん,スキのない論理構成で書かれた論文が悪いといわけではありません.そうした論文はEuroHapticsのような学会予稿ではなく,査読者との対話(rebuttal)がある程度許される論文誌向きではないか,との意見もありました.

『普段あまり見ない表現』自分の専門外の論文は見慣れない専門用語も多く読みにくいことが多いです.しかしこれを論文の不採択理由とするのは妥当なのかという議論が個人的には面白かったです.今回の参加者の大半は工学部や情報系の学生でしたが,EuroHapticsのスコープには心理学やデザイン学,神経学等,様々な分野が含まれます.したがって普段工学系の論文ばかり読んでいる私には見慣れない表現を多用する論文がもちろんあります.こうした専門外の論文は誰にとっても読みこむことが難しいと思います.一番良いのは専門性のある査読者に論文が回ることですが,当然そうでないこもあり,論文の価値を適切に評価してもらえないこともあります.しかし,今回の勉強会でこれを不採択の理由として著者に通知するのは適切なのか,という議論がありました.今回の勉強会では表現が分かりにくいことは不採択理由としては妥当でないとの結論になりました.が,論文の投稿先やコミュニティに合わせて表現を柔軟に変えていくという著者側の努力も必要なのかなと感じました.

#懇親会も盛況でした,永野先生ありがとうございました!


(筑波大学 蜂須 拓)

触覚若手の会とは

2016年3月にできた若手中心の触覚研究者の集まりです.交流を深めるとともに,触覚研究の将来を考えてます.
https://www.facebook.com/groups/1677481295873337/

EuroHaptics 2018勉強会とは

EuroHaptics 2018で発表された論文を勉強するための会です.5分間の論文紹介を参加者全員が行うことで,Eurohapticで発表された論文内容を広範囲に渡って勉強します.また,自分達で論文を評価することによってどのような基準で論文を採択しているのかも考えます.これらのプロセスを通じて国際学会で採択されるような研究テーマの立案や論文の書き方を勉強します.具体的には以下の内容を考えています.
・発表者は5分で自分が読んだ論文を紹介
・発表された論文全体を分類することでトレンドを把握
・分類した論文に点数を付けてレビューを行い,査読者心理を学ぶ
触覚以外の研究分野からの参加も歓迎します!

参加者の皆様へ

アンケートのご記入をお願いします.

開催概要

日時:2018年9月18日(火)13:00-
第23回日本バーチャルリアリティ学会大会の前日)
会場:
東北大学青葉山新キャンパス
レアメタル総合棟2階会議室
〒980-8572 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉468-1
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/profile/campus/01/access/
https://www.eng.tohoku.ac.jp/map/?menu=campus&area=j&build=02

参加方法

下記Google formより,参加登録してください(締切:7月30日(月)23:59).
締め切りました.飛び込み参加の希望は
nagano[at]rm.is.tohoku.ac.jp
にご連絡ください.

発表準備

発表テンプレート
https://goo.gl/wmMf5b
・事前にEuroHatpics 2018の論文を読んで,それをスライドに纏めて下さい.
・論文は各参加者はFull Paperのみ(Oral or Poster)1本を考えています.
・論文のデータは参加者宛にこちらからメールで御送り致します.
・文字が多めになっても構いません
・スライドの例
・1ページ目:タイトル,氏名,所属
・2ページ目:Full Paper(Oral or Poster)の研究背景,目的,コントリビューション
・3ページ目:Full Paper(Oral or Poster)の実験方法
・4ページ目:Full Paper(Oral or Poster)の実験結果

発表方法

・自己紹介と論文紹介:5分
・質疑:3分
・入れ替え:1分

論文カテゴリ分け・疑似査読者会議

・論文発表後,論文を分類(デバイス,アプリケーション,知覚)し,学会のトレンドを掴む.
・分類に従って1グループあたり5名程に分かれる.グループ内で採択率に従って論文の採択・非採択を決定する疑似査読者会議を行う
・グループの代表1名が採択・非採択論文とその理由について発表する.

その他

・発表時の動画や資料のインターネット上での公開等は行いません(気軽に発表準備してもらえればと思います).
・発表したい論文がある場合には伝えて頂ければ対応します.尚,なるべく自分の専門分野とは近くない論文を推奨します.

プログラム

(敬称略)
・12:30-13:00:受付
・13:00-13:10:ご挨拶(蜂須 拓)
・13:10-14:00:論文紹介①(座長:岡崎 龍太)
13:10-13:20:田辺健
  Congruent Visuo-Tactile Feedback Facilitates the Extension of Peripersonal Space
13:20-13:30:佐瀬一弥
      A Comparative Study of Phoneme- and Word-Based Learning of English Words Presented to the Skin
13:30-13:40:岡田一志
      A High Performance Thermal Control for Simulation of Different Materials in a Fingertip Haptic Device
13:40-13:50:前田智祐
      A Multimodal Illusion of Force Improves Control Perception in Above-Surface Gesture: Elastic Zed-Zoom
13:50-14:00:早川裕彦
      A Novel Haptic Glove (ExoTen-Glove) Based on Twisted String Actuation (TSA) System for Virtual Reality

・14:00-14:10:休憩

・14:10-15:00:論文紹介②(座長:石塚 裕己)
14:10-14:20:竹腰美夏
      A Novel Pneumatic Force Sensor for Robot-Assisted Surgery
14:20-14:30:堀江新
      Analysis of Ultrasound Radiation and Proposal of Design Criteria in Ultrasonic Haptic Display for Practical Applications
14:30-14:40:我妻正太郎
      Assessing Articulatory Modalities for Intercommunication Using Vibrotactile HMDs
14:40-14:50:黒木詢也
      Asymmetric Cooling and Heating Perception
14:50-15:00:加藤史洋
      Haptic Saliency Model for Rigid Textured Surfaces

・15:00-15:10:休憩

・15:10-15:30:カテゴリ・グループ分け(蜂須拓)
・15:30-16:00:疑似査読者会議
グループA(ファシリテータ:蜂須拓)
グループB(ファシリテータ:石塚 裕己)

・16:00-16:10:休憩

・16:10-16:30:査読結果発表(座長:蜂須拓)
16:10-16:20:グループA代表者
16:20-16:30:グループB代表者
・16:30-16:40:閉会の言葉(蜂須拓)

・18:30-20:30:懇親会(時間を変更しました)

懇親会

時間:18:30-20:30(時間を変更しました)
会場:奥州魚河岸酒屋 天海のろばた 本店
http://www.styles-group.com/shop/tenkainorobata/
会費:学生3000円,社会人5000円(予定)

オーガナイザ

永野 光(東北大学)
ヤェム ヴィボル(首都大東京)
石塚 裕己(香川大学)
蜂須 拓(筑波大学)
岡崎 龍太(会社員)

お問い合わせ

nagano[at]rm.is.tohoku.ac.jp 

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